大洗にて
那珂川氾濫なるも、トノ、大洗で大暴れ、の巻
8月下旬の大雨で那珂川が大氾濫。下流にあたる茨城県水戸市も増水しちゃって河川氾濫状態なのに、非国民であるトノは台風が来たからと、そのお膝元である大洗の海岸でウェーブライドをしてきたらしい。
以下、トノから届いたメールを全文紹介する。
とのです。
えー、きこりのウチの方も大変なことになっとるようですが、こちら水戸も
増水しちゃってもう大変なことになってます。TVでは水府橋がバンバン写り
これで水戸も全国区だね。(ってそりゃないよな >オレ)
余談ですが、実は学生時代にあのホテルでバイトしたことがあります。
(木ノ実ナナ ディナーショー舞台設営:ギャラはよかった。)
それはさておき、昨日8/30日2時頃、携帯電話が突然鳴りだし
「なんか大洗海岸の方がとんでもないことになってるらしいヨ」
との緊急呼び出しが入ったので、阿久津っちゃんと急行したところ
「4m〜5mのサイドショアの風、セットでオーバーヘッドの波」
という状況下で無謀な若者共が「ういんど・なんたら」とかいう
妙な遊びをしておるではないか!
「馬鹿もん、この国家の未曾有の危機になにをしておる非国民! 」
と激高したワシは、とるものもとりあえず自分のOn-459 Waveボードに
NeilPrydeのCombatWave4.7をセットして、着替えももどかしく海に飛び出したの
じゃった。(ありゃ? いつのまにか説教じじいモード)

空から見る大洗海岸
ビーチは波打ち際に沿って漂着物が積み上がって高さ30〜40センチほどの堤防のようになり、とんでもなく歩きにくくい。
おそらく那珂川の上流から流れてきたと思われる漂着物がテンコ盛りなのだ。
ビーチで見かけたものをちょっと紹介してみよう。
・木の枝、竹、柱くらいの材木、でかい板
・バイクのメット、工事現場のメット
・裏返しの川船(全長6m以上、でかい!)
・プロパンガスのボンベ(常陸太田のガス屋のようだ)
・冷蔵庫(冷蔵庫って浮くのか?!)
・ごみバケツ、バケツ
・おじいちゃん(ウソ)
等々。
こいつらを乗り越え乗り越えとうとう水のある場所にたどり着いた。
やっとボードを水に浮かべると、波に乗って一辺1m以上の木の板が
波に乗って「どざあ〜」と突進して来るではないか
こんなもんに当たったら、道具が壊れるだけでなく、こっちも怪我をするっ
と慌てて道具をかかえて逃げる。セーフ!
気を取り直して波の中をよーく見ると、プ〜カプカいろいろなものが浮いてい
る。
そりゃそうだ。波打ち際にこれだけ漂流物があるのだから当然と言える。
しかも時折オーバーヘッドの波が入り、風は完全に4m台になっている。
乗っている人はキ印の入ったエキスパートぞろい。
「こりゃあ気合い入れんと、怪我するな」と自分にハッパをかける。
なんとかセットの合間にゲッティングアウト成功。
アウトに出るとこんどは沖の網に沿って漂流物がながーい帯を形成している。
「よ、よけられん〜」 まだ平水面キックジャンプをマスターしていない俺は
ひとたまりもなく突っ込んだ。
「ファイトぉーおおお いっぱあああああああつ」
ボードごと凄い勢いでぶっ飛ばされながらも、いつものネタを忘れない俺を
誉めて欲しい、と無様にぶっ飛ばされながらも思った。

「ファイト!〜いぱぁぁつな」感じ
水面に浮き上がると、なんとかボードは無事、体も大丈夫のようだ。
風下の方をよく見ると、網のおかげで漂流物もかなり少ないようだ、
だが、ちょっと流されるとT時型に張り出したテトラポッドでできた堤防の餌
食。
上手い連中はみんなそこで乗っている。選択の余地はない、そこに行くしかな
い。
一度岸に上がり、やや風下から再度ゲッティングアウト・・・成功!
こんどは結構調子がいい。沖の方も吹き上がって上りも稼げる。
ヨシ、波乗りだっ と岸に向かいながら波を狙うが、タイミングが合わない。
エキスパートはなぜか、いい波のタイミングに必ずそこにいるのに...
つまりこういうところが、派手な見た目以上に腕を必要とするのだな、と合点。
しかし何往復かしたとき、遂にいい波にいいタイミングで遭遇!!
いよぉーっし! と気合いを入れると、
なんと、やや下側に「おでこの広い」エキスパート宮本さん(涸沼でお馴染み)
が今にも波に乗ろうとしているところだった。

宮本さん想像図
・・・波の優先権は向こうにありそうだが、距離は結構離れている。
えーーーい、乗ってしまえ! こっちは次のチャンスがいつ来るか判らないの
だ!
ダイアモンドヘッドのようなメロウな波のフェイスに俺は、その日最初で最後の
マニューバを刻んだ。こういうシーンは永遠に記憶の印画紙に焼き付き、
いつでもスローモーションでリプレイできるから不思議だ。
ホンの一瞬のことなのに...と気持ちよくなってる場合じゃなかった。
ビーチにつくと、少し下にさっきの宮本さんがいて、
ギョロ目でこっちを睨んでいる。相変わらずデカイおでこだ。
(ヤベッ やっちまったか? 優先権はあっちだもんな・・・・)
こういうときは殴られても文句は言えない。特に相手がローカルなら...
ところで宮本さんは地元大洗、ローカル中の大ローカル。 絶体絶命!!
と思ったら、向こうは何もいわず沖に向かった。こっちも我に返り少し後を追
う。
その後風は落ち、何度も沖に出るものの、結局それ以上の波を捕まえることは
できなかった。ビーチブレイクでジョイントを一個ネジ切られ、
交換の後出艇しても、風が弱くなりすぎてブレイクで潰されるばかりになった。
一応満足して沖に上がると、宮本さんが声をかけてきた。
正直言って内心身構えた。こういうときは先にあやまっちまおう。
「さっきはどうもスイマセン。 後乗りしちゃったようですね」
「いやいやとんでもない、それより巧くなりましたねぇ、
ちゃんと波を取ってましたヨ。カナハ通いは伊達じゃないですねぇ」
おぉ! 誉められた、こんな巧い人に!
(しっかしこの宮本さん、ホントに腰が低くて丁寧な人。マジ尊敬します)

トノ、カナハ通いの図
思い起こすと、ウインドを始めてすぐの頃から、昨日までの間にこの宮本さんに
要所要所で一言二言誉められたのがどれほど励みになったか。
それが自信となって更にのめり込むという(悪?)循環があった気がする。
あんな風にいつか乗りたいなぁ...とがんばってきてそれが無駄じゃなかった
と実感できる瞬間だ。
勝手ながら、心の師匠に認定させていただき今後とも精進します
と珍しく殊勝に誓いながら道具を片づけたのでした。
その日はへとへとなのに調子にのって夜中の1時までかかってカレーを作り
翌朝職場の皆さんにお裾分けを振る舞ったのだった。
(こんどのキャンプでもタマネギあらかじめ炒めて持ってくからね!)
以上報告でした。
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by との
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